今回は2020年に登場した新たなブロックチェーン「Solana(ソラナ)」について書いていきます。
新しいブロックチェーンでもあり、その性能の高さから将来性も高い「Solana(ソラナ)」は今後のNFTゲームの覇権を握る可能性も大です。ぜひチェックしていきましょう。
ソラナ(Solana)とは??
スイスのジュネーブに拠点を置く、「Solana Foundation」が運営している『Solana(ソラナ)』は、「ブロックチェーン開発の王様」と呼ばれている『イーサリアム』のライバル的存在として2020年に登場しました。
イーサリアムとは暗号資産(仮想通貨)の種類のことで、あの有名なビットコインについで、時価総額2位の暗号資産(仮想通貨)になっています。
ちなみに1位は「ビットコイン」。
多くのNFTが仮想通貨イーサリアム(ETH)のブロックチェーン上に作成されてるので、NFTゲームをやっていると「イーサリアム」の名前をよく目にするんですね。
一方、2020年に登場した新たなブロックチェーン「Solana(ソラナ)」は、1年半しか経っていない2022年夏現在で、時価総額9位に位置し、圧倒的な処理速度と低コストを実現した今後に期待大の暗号資産(仮想通貨)になっています。
Solana(ソラナ)の何がすごいのか?
Solana(ソラナ)が注目されている大きな理由は、そのポテンシャルにあります。
ビットコインやイーサリアムが使用している通貨記録方法(コンセンサスアルゴリズム)をPoW(Proof of Work)といい、この方法だと「処理速度が低い」「手数料が高い」「消費電力が高い」などのデメリットがありました。
Solana(ソラナ)は、PoH(Proof of History)を採用することで、「処理速度の向上」と「手数料の低さ」 を実現しています。
処理速度の速さ
Solana(ソラナ)は創業者のAnatoly Yakovenko氏が開発したPoH(Proof of History)を採用することでNFTの送受信取引(トランザクション)の処理速度を向上させることに成功しました。
しかもこの値は圧倒的です。
処理速度(1秒あたり) | ブロック生成速度 | |
---|---|---|
ビットコイン(BTC) | 約6〜7 | 600秒 |
イーサリアム(ETH) | 約13~15 | 300秒 |
リップル(XRP) | 約4,000 | 4秒 |
ソラナ(SOL) | 約50,000 | 0.4秒 |
※2021年5月時点での値になります
「イーサリアム」の1秒間の処理数が【13-15】なら「Solana(ソラナ)」は【50,000】になります。
1秒あたりの処理速度は「イーサリアム」で300秒かかるものがなんと、「ソラナ」なら0.4秒ですみます。
圧倒的です。
国際送金に特化した仮想通貨であるリップル(XRP)も処理速度に定評がありますが、それも凌駕する処理速度を出すのが「ソラナ」になります。
ガス代(手数料)も安い
手数料 | |
---|---|
ビットコイン(BTC) | 約15ドル |
イーサリアム(ETH) | 約10~20ドル |
リップル(XRP) | 約0.0004ドル |
ソラナ(SOL) | 約0.00005ドル |
※2021年5月時点での値になります
手数料も「イーサリアム」が【10-20ドル】のところ、「Solana(ソラナ)」は【0.00005ドル】の手数料の低下を実現しています。
数千〜数万円かかる手数料が数円で済むのは大きいです。
ユーザーにとっては取引の手数料は安いに越したことはないので、処理速度よりもこちらの方がメリットを感じると思います。
NFTゲームで仮想通貨を利用する僕らのような少額投資家は、1回の取引だけで取引額以上の手数料がかかることもザラです。
とくに「イーサリアム」のガス代(手数料)はどんどん高くなっているので、これは嬉しいです。
Solana(ソラナ)の手数料の低さは圧倒的なので、ぜひ活用していきたいですね。
ステーキングができる
仮想通貨で儲けるためには基本的に売った時と買った時の価格差で利益を得ることになります。
Solana(ソラナ)はそれとは別に、仮想通貨を預けることでネットワークの取引承認に参加できる仕組み(ステーキング)があります。
参加すると一定期間、仮想通貨が動かせなくなりますが、対価として利回り収入を受け取れるようになります。
ステーキングは保有するだけで利益が得られる良さがありますが、仮想通貨が暴落の危険性もあります。
しかし、Solana(ソラナ)はなんと、約75%もの人がこのステーキングを行なっています。
それだけ、多くの人がSolana(ソラナ)に期待を持って安心して長期投資をしていることになります。
Solana(ソラナ)とNFTゲーム
性能の高さから様々なメリットがあるSolana(ソラナ)ですが、2022年現在、多くの企業やメタバースゲームなどがSolanaチェーンを利用しています。
ソラナ(Solana)ブロックチェーン上で最大手のNFTマーケットプレイス「マジック・エデン(Magic Eden)」が、web3ゲーム投資部門「マジック・ベンチャーズ(Magic Ventures)」を2022年7月に立ち上げたこともあり、今後もソラナ(Solana)チェーン上でプレイできるブロックチェーンゲームが増えていくでしょう。
今回はソラナ(Solana)ブロックチェーンを利用することが決定したNFTゲームを紹介していきます。
2022年9月現在ではまだリリースされていないものも多いので詳しくは公式サイトをご参照ください。
- STEPN(ステップン)
- StarAtlas(スターアトラス)
- Genopets(ジェノペッツ)
- Aurory(オーロリー)
- Decimated(デシメイテッド)
- Cryowar(クライウォー)
STEPN(ステップン)
ゲームすることで稼げるための『Play to Earn』ではなく、歩いたり走ったりすることで稼ぐ『Move to Earn』を実現した「STEPN」。Twitterなどで話題になった新しいNFTゲームです。
アプリ上でNFTのスニーカーを購入し、その状態で実際に距離を歩いたりして、移動した距離とスニーカーごとの速度で仮想通貨を稼ぐことができます。その稼いだお金でシューズの補修やレベル上げを行い、さらに効率的に稼ぐことができるなどの要素もあります。
STEPNをプレイするために必要なNFTスニーカーはSolanaブロックチェーンのトークンSOLを利用して購入します。
StarAtlas(スターアトラス)
Unreal Engineを駆使した映画クオリティのブロックチェーンゲーム「StarAtlas(スターアトラス)」は、2620年の宇宙空間を舞台にしたメタバース空間で対戦を楽しむNFTゲームです。
3つの陣営に分かれて対戦ゲームになっていて、その映像美はこれまでのNFTゲームとは一味違う、まさに本当の意味でのメタバース空間を味わえるゲームになりそうです。
この「StarAtlas(スターアトラス)」もSolanaブロックチェーンを利用しています。
Genopets(ジェノペッツ)
2021年3月に開発が始まった「Genopets」はデジタルペットを育成し、対戦をしたり、プレイヤー自身が歩くことで経験値を手に入れられる「STEPN」と同じような『Move to Earn』要素も入ってるNFTゲームになります。
『Move to Earn』としては「STEPN」よりもこちらの方が先です。
無課金でも始められるゲームなので、育成系のゲームを探してる方はオススメといえるでしょう。
Aurory(オーロリー)
Solana(ソラナ)とSerum(セラム)を基盤にしている、手書き2Dアニメーションゲームです。
J-RPGをベースにモンスターNeftiesを捕まえて旅をしてクエストなどをクリアしていく『ソロモード』とNeftiesを使った対人戦が行える『マルチプレイヤーモード』の2つがあります。
ストーリーがあるRPGなどをやりたい人にはおすすめかもしれません。
Decimated(デシメイテッド)
Fracture Labsが開発中のアクションサバイバルゲームで、環境破壊が進んだ荒廃した地球が舞台になっています。
この世界の中で、犯罪者を投獄したり、危険なロボットの排除などプレイヤー同士が助け合ったり、戦ったりします。
チーム戦や個人戦、対コンピューターなどの『バトル』。
犯罪者を投獄したり、出荷物の護衛など様々なクエストをこなす『ミッション』などのモードがあり、今後もさらに展開していきそうです。
「DOOM」「HALO」などの開発に参加したスタッフも関わっているようなので、アクションやFPS好きにはオススメできるでしょう。
Cryowar(クライウォー)
中世SF世界を舞台にしたヒーロー同士のリアルタイムマルチプレイヤーアリーナNFTゲームです。
アクションゲームの要素が強く、俯瞰画面からキャラクターを操作してバトルを行なっていきます。
キャラクターには「近接/中距離/長距離」それぞれ得意とする兵科があり、それを駆使してチーム戦やバトルロワイヤルなどを行なっていきます。
Guild Saga(ギルドサーガ)
「Guild Saga(ギルドサーガ)」は2Dピクセル調のタクティクス系NFTゲームになります。
イメージでいえば、「スパロボ」や「FFT」「タクティクスオウガ」などに近い感じです。
基本プレイ無料で、『ストーリーモード』を中心に、どんどん敵を倒していく『アリーナモード』や対戦できるモードも搭載予定です。
「プレイトゥーアーン」のタクティクス系は珍しいので、ゲームジャンルが好きな人は要チェック。
ストーリーモードで仮想通貨が手に入るのは嬉しいですね。
Solana(ソラナ)の今後の将来性について
Solana(ソラナ)の最大のメリットは、処理速度の速さと手数料の安さになります。
その性能によって、今後展開するNFTゲームなどが続々と参入しているわけです。
「PUBG」を運営する韓国のゲーム大手のクラフトン(Krafton)がSolanaブロックチェーンを開発したソラナ・ラボと提携し、2022年3月に「Play to Earn」型のNFTゲームに参入することが決定しています。
韓国では、オンラインゲーム会社の「ネットマーブル」など、ここ数年でゲーム業界が相次ぎ、ブロックチェーンゲーム市場に参入しており、今後も大手ゲーム会社がNFTゲームの開発に参入していくでしょう。
このように、大手企業がすでに参画を発表していることは信用と信頼に繋がるため、利用者も増えることになります。
しかし、そんなSolana(ソラナ)もすべてが完璧ではありません。
Solana(ソラナ)のデメリット
新しい規格として運営しているSolana(ソラナ)はしばしば問題も発生しています。
例えば、「送金詰まり」。
2022年5月にNFT発行の取引が急増し、ネットワークが7時間停止する事態が起きています。
対策として、イーサリアムと同じような手数料市場の導入や処理システムの改善などを行なっていますが、今後の利用者が増えるだろう通貨なので、対策が万全にならないと価格が下落する可能性もあります。
他にもソラナ関連ウォレットで不正流出する事件も2022年8月に発生しています。
これはモバイルウォレットアプリ「Slope」で作成されたものであることが判明しています。
そう考えるとSolana(ソラナ)のウォレットはPhantomの方がいいと言えるでしょう。
Solana(ソラナ)の買い方・購入方法
2022年現在、Solanaのネイティブトークン「SOL(ソル)」を日本国内で唯一取り扱ってる取引所「FTX Japan」を利用しましょう。
日本円の即時入金が可能で、仮想通貨売買・交換手数料・入金手数料も無料になります。
仮想通貨初心者でも購入しやすいメリットがあります。
無料口座開設をする
公式サイトにアクセスしたら、メールアドレスとパスワードを設定して、届いたメールで登録手続きを行います。
本人確認には、運転免許証やマイナンバーカードを利用するので準備しておきましょう。
本人確認が完了し、口座開設ができたら次に「SOL(ソル)」を購入するための日本円を口座に入金します。
日本円を入金する
「FTX Japan」にログインしたら、「ウォレット」を開き「法定通貨」→「入金」で入金ができます。
「FTX Japan」は【銀行振込】【ネットバンキング】から選択が可能で、銀行振込で入金する場合は振込手数料が自己負担になります。
振込先口座情報が表示されるので、指定の口座に日本円を入金します。
SOLを購入する
「マーケット」をクリックして「現物取引」を選択。
「現物取引」欄から「SOL/円」を選択し、購入画面に進みましょう。
まとめ:Solana(ソラナ)はイーサリアムキラーになれるか
2022年9月現在、NFTゲームのシェアはイーサリアム(ETH)が占めています。
しかし、今回紹介したように、Solana(ソラナ)は圧倒的な性能(処理速度/低コスト)でその牙城を崩す存在となっています。
ただ、イーサリアム(ETH)も黙ってはおらず、2022年内に大型アップデート(PoWからPoSへとコンセンサスアルゴリズムを移行するETH2.0)を予定しており、性能も向上するでしょう。
それでも、多くのゲーム会社や大手企業が開発中のNFTゲームもどんどんSolana(ソラナ)と提携を結んでいることは確かで、web3スマートフォン「Saga」の開発など2022年以降、Solana(ソラナ)がメジャーな存在になる日が来るかもしれません。
また、Solana(ソラナ)のメリットとして、ステーキングによる長期保有のメリットもあります。
今回、挙げたNFTゲームはいずれもSolana(ソラナ)チェーンを利用するゲームになるので、気になるゲームがあればSolana(ソラナ)を購入してみるのをオススメします。